INET'98


INET報告 21〜24July98 Geneva

毎年、ISOC(インタネットソサエティ)が主催し主要な大陸を持ちまわりで開催しているのがINETです。今年はUNのある都市スイスジュネーブで開催されました。その報告です。今回は展示会メインではないのでボディコン娘をはじめとする写真は殆どありません^^;
飛行機
UK経由でスイスへ
地球
インタネットコミニティ

Palexpo
会場のPalexpo
1.INETってなんだろう。
91年にコペンハーゲンでINETが生まれた。その際、準備会議がありISOCが生まれた。最初の活動はRFC822の標準化が最初だった。ISOCプロモート第1回は、92年のINET92(神戸)。会場は毎年8時間時差で大陸の主要都市を移動する。
INET(ISOC)の理念は、最初からワールドワイド。全ての人々にInternetを提供する。
プロフェッショナルな人々だけが使えるInternetではいけない。地域の壁を破り、全ての人々(身障者も含めた)にバリアフリーなInternetを展開する。
#余談ではあるが、ISOCの理想を絵にして行くと”ウルトラマンティガ”に登場する特殊部隊”GUTS”の基盤組織”TPC(世界平和連合)”の形と一致する^^;世界の科学者達がワールドワイドで団結し全ての人たちが平和に暮らせる様にガバナンス問題をとりあげ、各国政府・UNと協議し武装解除した。その結果科学者たちによる新たな統治組織TPCを設立した。現実社会のインタネットという切り口ではあるが、世界中のネットワークエンジニア達がガバナンス問題ににとり組むISOCの姿は、TPCそのものである^^/
INETでは、ISOC主催の研究論文発表(情報処理学会等と同じ)+Internet関連国際会議+展示会+教育を行う。国際会議は関係者のみ参加。ほとんどがセッション、パネルディスカッション。
NETの一番の目的が教育。これからInternetをする国々(アフリカ、南アメリカ等)のキーマンとなるべき人々を呼んでネットワークを教育する。全てINETが費用をもっている。従って参加費(600$程)が高い。
#今回、ケニアやタンザニアといったアフリカーナがあつまって夜遅くまで勉強をしていた。皆エリートですから英語も達者で自分達が国の為に何をするのか熱っぽく語ってくれた。彼らは盛んにメールアドレスの入った名刺を欲しがりる。なぜならE−Mailで文通する相手が欲しいから!!
2.INET98の特色
技術色より政治色が強い。
(1)ガバナンス問題。一般にドメイン問題ととらえられているが、ビジネス利権やInternetコミュニティの自主的管理等、根が深い。各国政府のせめぎあい(US対EC、どっちつかずJP)日本は民間主導で進んでいる。
(2)UNとの協調。ITUとISOCは、対立関係であったがITUがInternetを認め協調関係となった。ISOCがアワードをITUに与えた。とても象徴的である。WIPO、ITUの関係でISOCをジュネーブに置くかもしれない。
(3)ISOC論文。セキュリティ(方式論より法律や体制)、QoS(帯域CISCO主導)、教育(バーチャル)等

展示会場
INET
セッション

CosmoNet
コスモネット

WIDE
WIDEの村井先生

UN
UN
3.INET98詳細
詳細は、ISOCのHomePageもしくは、IAJが8月に発表するINETの報告書を参照したほうがいいかもしれないです。英訳に不安といくつかのセッションが平行して動いているために全てを聞くことができなかったからです。
以下、キーワードを羅列することで勘弁ねがいます。
*KeyNote: Vinton Cerf MCI us. Vcerf@mci.net
インタネットは、ネットワークのインフラと共に発展してきた。全てのサービス(マルチメディアや重要なセキュリティ技術等)がインタネット(IP)上に乗っている。セルフサービスが前提の世界ではあるが…将来、インタネットの計算機は、”SMART”化し身につけ利用される。さらに、TheInternet+TheSpace=InterplanetaryInternetなどという夢もある。
#余談であるが、”ウルトラマンダイナ”の劇中で登場する”TPC”が民間企業と協力して太陽系内に構築した”コスモネット”というシステムがInterPlanetaryInternetの構想そのものであり、アプリk−ションモデルもそのままである。ISOC=TPCの話といい、ウルトラマンを作っている連中が凄いのか、所詮”夢”を語るからこうなるのか...奇妙な一致である^^;
*セキュリティ
・Smart login CERTを利用する。
・LDAP自身へのアクセスは認証が無くLDAP自身がセキュアではない?
・PEM Privercy enhanced MIME : RFC822 enhanced.
・CAは主に社内向けの場合PrivateCA、PublicCAは第3者であっても中立かつ第3セクタが良い。
・MSET:MicropaymentSET...Debit-CardのEcommerce, FranceTelecom-Project
・SmartCardの有効性はわかるが、リーダの普及が阻害しないか?
・SmartCardは、CAを複数Includeできる。APは、JAVAでもCGIでも同じである。
ビジネスネゴシエーションにおけるINTERNETの有効性は大きい。
・Earth Obervation a system of space and ground segments ENVISAT:InternetStl、ENVISATへUPLINK!
・InternetCAR(WIDE:Keio), Mobile-IP=IPv6 address./IPSec=MobSec IPv6ー>VIP=M−IP
・LWP:LightWeigntProtocole Low bandwide protocole
#村井さん(WIDE)のおはこのモバイルIPの応用例、MobileCARがモバイル協議会かもしれない。
・ハッカーの社会学:ハッカーのコミュニティは秘密にみちている。/ハッカーからみてハッキングするのはチェスをするようなものだ。

・National Security and the Internet http://www.utexas.edu/lbj/21cp/isoc.htm
・Quality of Service:RSVPを使って金をかけて実装するとQoSが実現できる。結局帯域保証の域をでていない。/CISCOはギャランティをプロバイダやコンストラクタに求める。http://diffserv.lcs.mit.edu/ http://www.wiley.com/compbooks/ferguson/QoSを実装するには、RSVPがアプリケーションの実装を考えてもよさそうだ。
#RSVPは,CISCOが握っているので他の方法を模索したそうだがMPLSをはじめとして とって変わるものが無い。
4.UN概要
UNも訪問しました。その時の主な訪問先でのキーワードだけ羅列します。(えっ手抜きだろうって?いいえ!まとめすぎると意図が通じなくなるので良心的に羅列します^p^)
「UNCTAD(国連の貿易と技術を受け持つ機関)」
面接:ブルーノランバン:EC/2年間スイスインタネットユーザ
・EC:物および商品の取り引き→このままでは電話とTVショッピングと同じ インタネットベースの商取り引き国際貿易では小さな扱いだが2005年には大きくなる。質が違う。
・インタネットが経済モデルに無い/ 誰でもプロヂューサになれる/UNCTADは円滑に運用するためにツールも提供する。
・ECワーク/前向きの(ポジティブ)Agendaとなる/途上国が参加するチャンスを与える/全体のフレームワークを考える
・EC用トレードポイント 148のポイントが110か国に設置 http://www.unicc.org/untpdc/ オーストラリア
・ 5月WTO閣僚会議、ITU10月...ECにとって重要なタイミング
「ITU」
面接:ロバートショー:IS部門だったが、社内ネットワークでインタネットをはじめて ITUのインタネットユーザとして動き出した。
・ITUとりくみ/携帯電話の規格統一/GSM 9.6kー>384k(高速小型化)/衛星通信
・日本は標準化に従順な国!/途上国に対する支援/FreePhone:InternatonalFreePhone(0120相当)の検討も進んでいる/InternetPhoneへの課金/GMPCSだと課税されない事を考えている/ITUのメンバは、政府関連だけではなく一般企業も多い。
今後の活動/通信と放送、インタネットの統合へ向けての協調化、規則・弊害を無くしたい。
電話とインタネットではコストモデルがちがうのが相容れない理由ではないか?
UN
ブルーノランバン

ITU
ITU

ITU
ロバートショー
マッターホルン
マッターホルン
5.その他
インタネットをキーワードにした様々な人たちと会話しました。その時気になった言葉をならべます。
”電話があればビジネスが生まれ成立する。”Internetの成功には電話と同じだけの使い勝手が必要。
”光のスピードは遅い!”ギガビットイーサなど高速化を図るといつしか秒速30万kmの光の速度がネックになっていることに気付く。
”インタネットコミュニティ”を確立するには技術革新はもちろん”ISOC理念に基づくワールドワイド&バリアフリーの実現”が必要。日本が(で)貢献するには、もっと社会に興味をもつエンジニアの育成が必要。日本ではWIDE技術者しかいないか?
”インタネットコミュニティ”には政府はいらないが政府に相当する機能が必要ではないか。政府ってなんだろう?プライベートセクタで動けばよい。とは言え本当に実現できるのか?インタネットコミニティ、あらゆるレベルの人々が入ってきているコミニティでどのように統一をすればいのか?どんな政府をつくればいいのか?エンジニアはニュートラルでいいのか?
*Ruputerは、ITU、SUN等で注目。日本人はまたしても小さなコンピュータを作った!!
*ジュネーブでは日本製モデムでは4800bps、US製なら19.2kbpsどうして??

海外コンベンションの小部屋へ戻る